
大手ハウスメーカーの家づくりが半値八掛けといわれるように、施主様が出した建築費のうち多くのお金が“家づくり以外”に使われています。2,000万円の価格の家だとすると1,000万円で下請けに出し、800万円の原価で家が建てられているというところでしょうか。
テレビや新聞で全国的に宣伝し、各地域にモデルハウスを建て、大勢の営業マンや社員を雇いながらも莫大な利益を出し経営を維持していくには、半値八掛けの家づくりをせざるを得ないというのも分かります。
でも2,000万円も出して800万円の価値しかない家ができる……。これは、本来であれば起こってはいけないことだと考えます。

一方、地域の工務店も大手ハウスメーカーほどではないにしろ、経営のために営業マンや社員を雇い、モデルハウスや大きな事務所を持つなど、大手ハウスメーカーと似たようなことをしているところもあります。多少の差はあるにせよ、そのような傾向があることは確かです。

誰もが適正価格で家を建てたいと思っています。しかし多くの場合、建築費が適正な価格だという保証はありません。業者が「このシステムキッチンは100万ですよ」といえば、100万で売っていいのです。仕入値が60万でも100万で売ってかまわないのです。
ですが、仕入値に利益やら会社の経費やらを上乗せするのは商売人がやることです。私たちはものづくりが仕事で、商品を売って儲ける商売人ではありません。商品で利益を出さなくてもいいのです。
使用する材料に上乗せすることは、価格をごまかすこと。きちんと材料代や外注工賃などの原価を公開したうえで、ちゃんとした仕事をし、その対価として適正な報酬をいただく。これが本来の家づくりの姿ではないでしょうか。

家の本当の価格、価値が分かりにくいという不透明さは大きな問題です。たとえば、多くの施工業者は設備器機、建材類を定価の50~60%掛け、サッシやユニットバス、システムキッチンなどにいたっては半値以下で仕入れながらも、施主には定価で表示しています。最終段階では何百万円と値引きしますが、それは施主に得をしたと思わせるため。多くの場合、値引きをしてもおよそ3割の利益が残っているのです。
もうそろそろ施工業者は原価をごまかして利益を出すのではなく、仕入価格をオープンにし労働の対価としての報酬で利益を出すという、本来的に正しい方向に進むべきではないでしょうか。

家の本当の価格、価値を知らないまま家づくりをはじめると、途中で使用材料、価格などが不透明で施工業者に対し不満、不信感が出てきます。不満、不信感という問題が生じるのを防ぐためには、「原価公開」「原価での家づくり」「報酬として明確にした対価」を基本としたうえで、施主様が安心して家づくりに臨め、そして楽しめるようにしていかなければなりません。。
理想の住まいを適正価格で手に入れていただくために、私たちは建築業界の常識に従わない家づくりを行っていきたいと考えています。
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